おいしい米作りに欠かせないのが、きれいな水と気候、そして良質な土。J A秋田しんせいは、長年米作りの基本に取り組み「ひとめぼれ」の産地へとその名を押し上げました。
太陽の光をたっぷり浴びるために欠かせない土は、根や茎、葉が育つ土台。たっぷりと養分を吸収し、茎や葉を支える丈夫な稲が育つことで良質な米の収穫へと結びつきます。
秋田県の南西部に位置し、出羽山地と日本海に囲まれた地形は、穏やかな気候で清流を育み、米作りに最適な環境が整っています。そこに土づくりの強化によって育ったのが「ひとめぼれ」。もっちりと粘りがあり、口当たりが良く人気の品種です。
寒い冬にカラダ整う、
余計なものを入れない自然の甘さ
気温がぐんと下がり、寒さが厳しくなる季節。冷えやのどの痛み、肩こりなど体調不良にも悩みがちです。
今回のレシピは、料理家で国際中医薬膳師として活躍するコウ静子さんが提案する三州三河みりんを使った薬膳スイーツ。薬膳とはいえ、どこでも手に入りやすい材料を使って、じっくり煮るだけの手軽さ。
つい体が欲しがる甘い物ですが、コウさんによれば「砂糖の摂りすぎは体への負担も大きく、発酵してできるみりんは安心。香りの良い三州三河みりんは、スイーツにも複雑で奥深い甘みが生まれます」と話します。
たんの切れを良くし、せきを静めるきんかんに体を温めるしょうが、シナモンは血の巡りを高める効果があります。とろりと黄金色に輝く煮汁は、さらりとした甘さできんかん特有の苦みを抑え、スパイスの香りが華やか。
「この時期特有の肌の乾燥やせきやたんなどのトラブルは、大気が乾燥する燥邪によるもの。体を温め、鼻やのどの粘膜を守って免疫力をアップさせましょう」とコウさん。きんかん以外にもリンゴや洋梨でもお勧めで、1週間ほど保存でき、あつあつでも冷たくしてもおいしく食べられます。
料理家。茶人。国際中医薬膳師。料理家である母、李映林の薬膳の思想を取り入れた日々の食卓で薬膳や韓医学をみじかに感じて育つ。韓国の韓医学大学病院へ取材を行うなど造詣を深める。
季節の花や薬草をお茶や菓子に施し、自然の息遣いを感じながら暮らすことの豊かさを伝える。著書「季節に寄り添う韓国茶」(グラフィック社)
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